「肌が乾燥してかゆい!」辛いかゆみを治める対策と予防法って?

乾燥肌って、粉が吹いたり、化粧ノリが悪くなったりして目立ちますし、一度起こってしまうとすぐに治すのが難しく厄介ですよね。

中でも大きな問題は、乾燥がひどくなった時のかゆみ。見た目だけなら何とか我慢出来ても、かゆみは辛く気が散りますし、作業に集中できないこともあって実生活にも影響を及ぼしてしまいます。

そんな、乾燥による肌のかゆみは、どうにかして改善する方法はないのでしょうか?

そして、そもそもなぜ肌は乾燥し、かゆみは起こってしまうのでしょう?

この記事では、肌の乾燥・かゆみの原因とその解決策についてお話していきます。

 

肌の乾燥・かゆみの原因

乾燥の原因は肌のバリア機能の低下

まず、肌はなぜ乾燥してしまうのか?という点についてお話していきます。

肌の表面には、「皮脂膜」というバリア機能が存在することはご存知ですか?この皮脂膜は肌の水分と油分がバランスよく混ざり合って出来ているもの。肌の一番外側に存在して、外からのダメージからお肌、つまり身体を守ってくれている大切な機能です。

乾燥肌の方のお肌は、このバリア機能が何らかの原因により弱まっている状態。バリア機能が低下してしまうのに考えられる要因としては、下記のようなものがあります。

 

【乾燥肌の原因】

・身体の洗いすぎ、熱湯

・加齢

・冬場やエアコンなどで乾燥した空気

・アレルギーによる肌荒れ、湿疹

・スキンケア不足

・衣類が肌に合わない

 

体を洗う時に41℃以上の熱湯を使用していることや、身体の洗いすぎは肌にとって必要な皮脂まで洗い流してしまう可能性があります。洗浄力の高すぎるボディソープ、洗顔料なども同じ理由で乾燥肌の原因になるでしょう。また、アレルギーや衣類が合わないことも乾燥やかゆみの原因になります。

 

なんでかゆみって起こるの?

肌が乾燥する原因については分かりましたが、それでは、なぜ乾燥するとかゆみが起こるのでしょうか?

かゆみが起こっているお肌には「ヒスタミン」と呼ばれる物質が深く関わっています。ヒスタミンは免疫にも関与する伝達物質で、肌に刺激が加わった時に増え、神経経由で脳にそのことが伝わります。脳に伝わると、私たちの身体はかゆみを感じようになります。

この「かゆみ」は厄介で、掻いてしまうことで、かゆみはより一層強まってしまう傾向があります。掻くと、爪などで肌を「刺激」しますよね。つまり、掻くこともヒスタミンを発生させてしまう原因になってしまうのです。

ですので、かゆみがある際は出来るだけ刺激を与えず、どうしてもかゆい場合は冷やすか、薬を塗るなどして対処しましょう。

 

乾燥にもかゆみの原因はある

肌が乾燥すると肌表面のバリア機能が低下し、外からの刺激を受けやすくなることで、「ヒスタミン」という物質が発生し、かゆみに繋がるということはお話しました。

ですが、実は乾燥以外にもかゆみの原因はあります。

 

【かゆみの原因(乾燥以外)】

・アレルギー(ダニ、ハウスダスト、食べ物など)

・ストレス

・薬

・虫刺され

・かぶれ

・寒暖差

 

これらのようなことも肌にとっては刺激になることがあり、ヒスタミンが分泌されてしまう原因に繋がります。かゆみを避けるためにも、ご自身のアレルギーを把握しておことをおすすめします。

 

肌のかゆみを抑えたい!どんな解決策がある?

徹底的に保湿する

肌が乾燥してバリア機能が低下することで、かゆみは起こりやすくなります。肌を乾燥やダメージから守るためにも、保湿はしっかりと行いましょう。

洗顔後や入浴後は肌の水分が蒸発しやすいので、早めにしっかりと保湿をしてあげて下さいね。また、水分だけでなく、美容液、クリーム、オイルなどで蓋をしてあげれば保湿の効果が長時間続きます。

 

肌表面の温度が上がらないようにする

かゆみは、身体や肌の温度が上がることにより神経線維が活発になってしまい、刺激に敏感になることで悪化します。

 

・お風呂、シャワーは40℃未満で、入浴は15分以内にする

・部屋の温度を少し低く設定する

・運動するときは薄手のウェアを選び、長時間の運動を避ける

・お酒は出来るだけ避ける

 

など、体温や皮膚温度が上がりすぎないように気を付けましょう。

 

ヒスタミンを抑える食べ物を摂取する

肌のかゆみを抑える方法として、かゆみの原因物質であるヒスタミンを抑制する食べ物を摂取することも効果的です。

 

【ヒスタミンを抑える食べ物】

・ブロッコリー

・小松菜

・イチゴ

・レモン

・ブルーベリー

・ぶどう

・ヨーグルト

・納豆

・きのこ

・海藻類

 

ビタミンを多く含むイチゴやレモンなどは抗酸化作用もあり、肌にとっていいことづくめな食べ物ですので、ぜひ積極的に摂取してみて下さい。

また、ヒスタミンを含む食べ物というのも存在します。かゆみが気になる時は、以下の食べ物の摂取には注意が必要です

 

【ヒスタミンを増やす食べ物】

・豚肉

・サラミ

・マグロ

・ホウレンソウ

・ナス

・トマト

・ワイン

・チョコレート

・コーヒー

・餅

 

サラミや餅などは何となくイメージがわきますが、ホウレンソウやマグロ、トマトは意外ですよね。ただ、必ずしも摂取して激しいかゆみが起こるということではありませんので、好物がある場合、食べる量を調整するなどの対応をしてみて下さいね。

 

かゆみに効く薬

 

かゆみがひどい場合には、クリニックの力を借りましょう。クリニックでは、以下のような薬を原因に合わせて処方してもらえます。

 

・尿素、ヘパリン類似物質

・ステロイド外用薬

・抗ヒスタミン薬 など

 

上記のような薬を処方してもらうことで、乾燥や炎症などによるかゆみが治まるかもしれません。かゆみの原因によって処方される薬は変わってきますので、医師に相談してみて下さいね。

 

乾燥による肌のかゆみを予防する方法

かゆみ予防に効果的な保湿成分

かゆみがあるお肌は、とにかく乾燥を避けなければなりません。保湿力の高い成分をしっかりと肌に補給して乾燥を防ぎましょう。

 

【乾燥を防ぐ保湿成分】

・グリセリン

植物や海藻、ヒトを含めた動物も持つ成分で、肌への刺激が少ないのが特徴。他の保湿成分とも混ぜやすく、多くの保湿化粧品のベースの成分として利用されています。

・アミノ酸

肌を作るたんぱく質であるアミノ酸は、乾燥肌用の化粧品に多く活用されています。角質層を柔らかく保ち、水分を保持させます。肌のバリア機能にも含まれている重要な成分です。

・尿素

固くなった肌を柔らかくする効果の高い成分。ただ、肌が薄い方の場合はバリア機能が低下する可能性がありますので、角質が厚くなっている方やターンオーバーが遅くなっている方向けです。

・プロテオグリカン

コラーゲンやヒアルロン酸といった保湿成分を増やす働きかけをするプロテオグリカンは、鮭の軟骨から抽出された「糖タンパク質」です。エイジングケアにも効果的と言われています。

 

日頃の生活習慣での工夫が大切

ここまでご紹介してきたこと以外にも、紫外線対策をし、肌を守ることや、十分な睡眠をとり肌の再生を助けるなど、日常での取り組みが肌状態に反映されていきます。

また、衣類による乾燥やかゆみなども起こることがありますので、身の回りのものもぜひ見直してみて下さい。

 

まとめ

乾燥による肌のかゆみには、保湿と健康な生活習慣、かゆみを発生させないための温度調節などが効果的です。

乾燥肌が起こってしまっているということは、肌のバリア機能が低下しているということ。肌表面を守るための保湿や保護を積極的に行うようにしましょう。

保湿をたっぷりとして肌を守り、かゆみ知らずの潤い肌を手に入れて下さいね!