肌の老化や黄ぐすみの原因となる「糖化」とは?予防や改善のための対策も大紹介

肌が「糖化」するという現象について聞いたことがあるでしょうか?

肌の糖化とは、日々の食事の糖質過多が原因となり、身体の内側から肌の老化が進む、というものです。肌は紫外線や乾燥といった、外からの刺激でも老化しますが、内側にも老化の原因はあります。

糖化によって、肌は黄くすみやたるみといったトラブルを引き起こします。また、糖化は健康面にも被害があるのです。

ここでは、糖化の原因や対策について見ていきましょう。

 

「糖化」は肌の「コゲ」!

まずは、糖化とはどんな現象なのか詳しく見ていきましょう。糖化とは、肌や健康面に具体的にどんな影響を及ぼすのでしょうか?

 

肌の老化の原因となる糖化

肌の老化と聞くと、年齢肌や酸化といったイメージが浮かぶ方が多いのではないでしょうか。糖化は、この加齢や酸化に並ぶ、老化の大きな原因となります。

加齢によって、肌にはシワ・たるみ・シミといった悩みが発生します。また、酸化は「肌のサビ」ともよく言われます。

そのような中で糖化は、「肌のコゲ(焦げ)」と表現されています。食べ物が焦げると褐色になるのと同様に、たんぱく質も糖化によって褐色となるのです。

食事や間食によって糖質を必要以上に摂取すると、体内で糖分余ります。糖分はたんぱく質と結合し、最終糖化生成物「AGEs(エイジズ)」という、強い毒性を持つ物質に変化してしまうのです。AGEsは身体のさまざまな面に悪影響を与えてしまいます。

 

糖化による肌への影響

糖化によって、肌へどんな悪影響があるのでしょうか?

糖化が進むと、肌は黄色くくすむという特徴があります。糖化生成物は体内で分解できずに蓄積されてしまうため、とてもやっかいな物質なのです。

また、肌のたるみも糖化によって引き起こされます。これは糖化たんぱく質によって、たんぱく質のコラーゲン同士が固められてしまうためです。

他にも、肌のターンオーバー機能が停滞するという悪影響もあります。ターンオーバーが正常に行われないことで、乾燥やかさつき、シミといった肌トラブルも引き起こされてしまいます。

 

健康面にも被害が…

肌だけでなく、健康面にも悪影響を及ぼす糖化生成物。健康面の被害としては、次のようなことが挙げられます。

 

・がん・脳血管疾患・心臓病といった生活習慣病リスクを高める

・常に体調が悪い状態になりやすくなる

・糖尿病・認知症・高血圧・骨粗しょう症・メタボリック症候群などのリスクを高める

・髪や骨などの老化を促進させる

 

肌も健康面もなるべく若々しいまま、元気に過ごしたいですよね。

 

糖化が起こる原因とは?

ここでは、糖化の原因について見ていきましょう。

簡単に言うと、糖化は糖質の過剰摂取によって起こります。糖質は体内でエネルギーとして消費するために大切な栄養素ですが、必要量以上の糖質を摂取してしまうのはNGということです。

特に糖化生成物を多く含んでいる食品には、次のようなものが挙げられます。

 

・肉類

・植物油

・チーズ

・魚類

・ケーキやパン類

 

また、食品の調理法にも糖化の原因は潜んでいます。油で揚げたり、焼いたり、電子レンジで加熱するといった、高温調理は糖化生成物含有量を高めるため注意が必要です。揚げ物や冷凍食品をよく食べる、という人は要注意と言えるでしょう。

 

やってみよう!糖化度セルフチェック

自分の糖化度が気になるという方もいるのではないでしょうか?ここでは、自分の肌の状態を見て、セルフチェックをしてみましょう。

 

・肌荒れが治りにくい

・肌に弾力やハリがなく、特に頬やあごがたるんでいる

・肌の表面がごわついている

・角質が厚いと感じる

・肌に透明感がなく、黄ぐすみが気になる

・目尻のシワやほうれい線が目立つ

・シミが目立ちはじめた

・最近、口角が下がりがちだと感じる

・唇が乾燥しやすい

・肌理が整っていないように感じる

 

当てはまる項目が多い人ほど、糖化の進行度が高くなります。次からご紹介する対策を実践して、糖化の進行を防ぐことをおすすめします。

 

糖化への対策は?

ここからは、糖化の改善や、糖化予防のための対策について見ていきましょう。

糖化防止のためには、主に食事をはじめとした生活習慣の改善を意識することが大切です。

 

抗糖化効果のある食事を意識する

食事によって大きく左右される糖化度。体内に蓄積される糖化生成物を増やさないためには、抗糖化効果を持つ食品をしっかりと摂る必要があります。

抗糖化効果を持つ食品としては、次のようなものがあります。

 

・大豆

・鶏ささみ肉

・よもぎ

・ブルーベリー

・ローマンカモミール・ローズマリーなどのハーブ類

 

また、食没繊維を豊富に含む食品や、豚肉やニンニクに含まれるビタミンB6にも、抗糖化効果があるとされています。

 

血糖値上昇を抑制する食べ方とは

糖化を防ぐためには、血糖値上昇を抑えることも大切です。高血糖である時間が長いほど、糖化リスクも高まります。

そこでぜひ実践してほしい食べ方に、「ベジタブル・ファースト」があります。食物繊維が豊富な野菜などを先に食べる、という方法です。野菜でも特に加熱調理されていない、生野菜から食べることが理想的と言えます。

先に野菜を食べることで、炭水化物をはじめとした食品が持つ糖の吸収を遅らせることができます。糖の吸収が遅い分、血糖値上昇の抑制にも効果的です。他にもキノコ類や肉・魚類は、炭水化物よりも先に食べると良いでしょう。

また、極力間食はしない、ゆっくりよく噛んで食べる、という食生活を心がけることも大切です。

 

抗糖化作用のあるお茶

いきなり食事から糖質を減らすのは難しい、という方には、抗糖化作用を持つお茶を積極的に飲むようにする、という方法がおすすめです。緑茶や健康茶などを毎日飲むようにするだけでも大きく違います。

 

・高濃度カテキン茶

・ルイボスティー(ノンカフェイン)

・カモミール茶

・甜茶

・ドクダミ茶

 

といったお茶も、抗糖化作用があるとして注目を集めています。

 

食後の運動も効果的

糖を減少させるためには、食後1時間以内にウォーキングのような有酸素運動を取り入れることが理想的と言われています。激しい運動ではなく、30分程度で良いでしょう。

外出が厳しいのであれば、スクワットのような加圧トレーニングも効果的です。

他にも、日常的にエスカレーターよりも階段を上る、1駅ぶん歩いてみるなど、意識的に身体を動かすようにすることが大切です。

 

睡眠は6時間以上を確保

私たちの身体は、睡眠時に最も新陳代謝が活発となります。

逆に睡眠が足りなくなると、新陳代謝が悪くなり、成長ホルモンも分泌されにくくなってしまいます。老化の原因となる物質が排出されにくくなり、老化の進行も早まってしまうのです。毎日6時間から7時間程度の睡眠時間を確保することで、抗糖化にも効果的です。

 

スキンケア製品・化粧品の選び方

糖化してしまった肌には、外からのケアをすることも大切です。

スキンケア製品や化粧品を選ぶ際は、糖化生成物の予防効果を持つ

 

・植物エキス

・ビタミンA・E

・ブルーベリーエキス

 

といった成分が配合されたものを選ぶことをおすすめします。

 

黄ぐすみ肌のメイクはコントロールカラーを活用!

糖化による黄ぐすみ肌は、顔色が悪く不健康そう、老けて見える、といった悩みを抱きやすいです。

黄ぐすみをカバーするメイクがしたい場合は、ベースメイクでコントロールカラー下地を使うことをおすすめします。

肌の悩みによって使うべきカラーが異なるコントロールカラーですが、黄ぐすみの場合は「パープル」が推奨されています。肌に透明感を与え、上からファンデーションを塗ることで黄ぐすみ特有の悩みをカバーしてくれます。

 

肌の糖化とその対策に関するまとめ

肌の糖化とその対策についてご紹介してきました。

糖化は肌以外にも健康面へさまざまな悪影響を及ぼしてしまう、おそろしい現象です。日ごろから、ここでご紹介したような食事をはじめとした生活習慣を見直し改善していくことで、肌や身体の老化を予防していきましょう。